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ひめれん
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日常のことだったり趣味のことだったり。腐女子、BL、何それ?な方はリターン推奨。
ハ/ン/ニ/バ/ルがすごい自分好みでした。びっくりりり・・・
自分が今一番気になっていることをSSにしたという安易なもの笑 タイトルも単純・・・でもすっごく気になってます本当!!! けれどすごく気になってるんです。順平も気になってるはず! カイーナクリア後にわざわざメティスが口に出すということは重要なんですね。 あの扉は、やっぱり。 どうなってるんだろう・・・うずうずちょうきになる! では、追いかける?からどうぞ! ドアの前に立った。
ドアノブを掴んだ。 ―――お前は、そこにいるのか? メティスが「不思議な感じがする」といったあの部屋は、 前に暁人が使っていたもので。 メティスでさえ何かを感じるというのだから、 自分が感じないはずが無い。 「あれ、順平君、どこか行くの?」 「ああ、ちょっとノド乾いてさ・・・自販機、まだあっただろ?」 「うん。でもあんまり無駄遣いしないほうがいいよ」 順平のお金の心配なのか自販機の残り本数の心配なのか。 それは分からなかったが、順平は段差に足をかけ、上へ上っていった。 本当の目的はここじゃない。自販機からもう少し進んだところ。 踏みしめるように、一歩ずつ歩いていく。 何か、雰囲気が違ってくるのが分かる。 「・・・あ、き」 思わず「あきと」と呟きそうになるほど、雰囲気は暁人のものに似ていた。 いや、似ているんじゃない、暁人そのものだ。 懐かしいとも言えないほどに、つい最近逝ってしまった友人の空気。 彼の空気は、どこか人と違っていた。 その正体は10年前から背負っている、死そのものと過酷な運命。 けれど、それは同時にれっきとした人のそれであり。 あたたかくて、あたたかくて・・・幸せを感じた。 扉の前に立てば、不思議な空気は容赦なく押し寄せてくる。 全身を包み込まれて、まるで暁人が本当にいるようで。 「・・・ちが、う」 「いるようだ」なんて、レベルじゃない。「いる」んだ。 扉の向こうに、暁人はいる。 「この、部屋、に」 そんなハズは無いのに。そう思えるほど、「彼はそこにいる」。 部屋が彼の空気を帯びているとかじゃない。 3月31日の夜になって、はじめて気づいたのだから。 それ以前に、部屋が近い自分が気づかないわけがない。 ドアノブを、がちゃん、と掴んだ。 「い、いる・・・・、の、か?」 いるハズ無いだろ、と思いながらも問いかけてしまった。 そして、 ――――――ガチ、ャ 「あ、順平君!遅かったね!どうしたの?」 「え、いやー何飲むかに迷ってな!!」 「そっか。いつ交代か分からないから準備しておいてね」 「りょーかい」 ドアは――――――――開かなかった。 寮の扉と同じように、びくりとも動かない。 ドアノブは回せるのに、ドアは張り付いたように動かなかった。 (なんで、だよ) なんだか、暁人に拒否されたようで、順平は唇を噛んだ。 (でも、よかったかもしれない) 中に、何かがある。 その何かが分からない。けれど、見なくてよかったと思えた。 見たら、何か、起こりそうで怖かったから。 行きと違って軽やかな足取りで自販機の前まで行き、立ち止まる。 財布からお金を取り出して、がちん、と入れる。 迷いなくボタンを押して、がらん、と出てきた缶を手に取った。 ドアノブを握った手は何故か熱を帯びていて、缶の冷たさが心地よかった。 生を謳歌する僕の手を、君は握った。君の死の冷たさを忘れていたから。 =========================== 私の今一番気になること。 きっと暁人は順平に忘れてほしくなんてなかったんだ、と思う。 ねえ、君は扉の向こうにいるのか・・・? PR この記事にコメントする
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